元400mハードルの日本代表で、投資家でもある為末大さんが、 プレジデントウーマン2018年1月号の特集で本を2冊紹介しています。
オリンピックハドラーの為末大さんは、身長170cmのハンディを頭脳で克服して、400mハードル日本記録保持者になり、世界陸上選手権の2大会で銅メダルを獲得しました。
インタビューの中で、「僕は陸上競技の世界で、“欲しがると勝ちが逃げる”ことを痛感していた」と言っています。
ほとんどのアスリートがコーチをつけて、意思決定まで任せている中で、為末大さんは、コーチをつけませんでした。
その代わり、客観的に自分を見つめるために、 本を大いに活用したと言います。
目次
「ユダヤ人大富豪の教え」に書かれている「人生の本質」
同じことが、昨年12月の本田健さんの有料メルマガで紹介されていました。
本人の許可を得て、一部紹介させて頂きます。
渋沢栄一の言葉、
「金は貯まるべきもので、貯めるべきものではない」 お金は、儲けようと思っても、そう簡単に儲かるものではありません。
なぜなら、お金を儲けようと思ったとたんに、お金は逃げてい きます。
それは、自分の利益ばかりを考えていると、人が離れてい くからです。
『ユダヤ人大富豪の教え』で一番初めに、主人公のケンは メンターのゲラーさんから「お金のことを忘れなさい」という言葉 をもらったのです。
最初はお金のことを忘れて、「自分が何を提供できるのか」に集中して、それに一生懸命になることです。
私が若いころ、メンターからこう言われました。
「若いうちは、お金を残してはいけない。お金を手元に置いてもいけない。すべて経験や人脈に変えなさい。旅行に行ったり、本を読みなさい」
「本田健がこっそり教える幸せな小金持ちになるための 「お金と仕事」の秘密」Vol.73(2017/12/25)より引用。
引用:本田健有料メールマガジン
「自分は何が提供できるのか」に集中する。
これこそ人生の本質といえるのではないでしょうか。
為末大さんを支えた2つの良書
記事冒頭で言及した、為末大さんの紹介する本は以下の2冊です。
為末大さんが紹介したので、両方とも今、アマゾンでも売れています。
愛するということ 新訳版
「愛は技術である」
これが本書のキーワードです。
フロムは、まず、自分が人を愛する準備をすることが大切だと説いています。 他人の気持ちをコントロールするのではなく、自分の気持ちを変えるのです。
サブリミナル・マインド―潜在的人間観のゆくえ
「無意識の世界で起きていることが想像以上に多い。その無限とも言える可能性に気づかせてくれた本」 と推薦しています。
“欲しがると勝ちが逃げる”という言葉から見る人生の本質
- 欲しがると勝ちが逃げる。
- 「自分は何が提供できるのか」に集中する。
為末大さんと本田健さんの2つの言葉の通り、何を与えてもらえるかよりも、他者に対して自分が一体何を提供できるのかを考えること。
皆が為末さんや本田さんのようにオリンピックメダリストや作家になる必要はないと思います。
しかし、人1人にできることが限られている中で、人の行動や行為を”欲しがる”人生ではなく、自分のできる範囲の中で「自分は何が提供できるのか」ということに集中することが、まさに人生の本質なのかもしれません。
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